訪問看護師は、何のためにアセスメントを学ぶのか?

訪問看護師は、何のためにアセスメントを学ぶのか?

こんにちは、軽部厚です。

インキュベクスさんのアセスメント研修に参加されている方にとってはお馴染みだと思いますが、そうではない方に向けて改めて自己紹介をいたします。

私は看護師で、自分自身でも訪問看護ステーションの管理者を務めています。

また、アメリカでの留学経験と就業経験を持ち、その経験と知見を活かして日本の大学で看護教育の教鞭を執ったり、インキュベクスさんと共同で訪問看護用のアセスメント・プロトコールを開発したりしてきた経歴があります。

そして、インキュベクスさんのアセスメント研修のシリーズでも、講師を務めています。


(アセスメント研修のひとコマ)

さて、前置きが長くなりましたが、今回はそうしたアセスメント研修も含めて、何故、訪問看護師はアセスメントを学ぶべきなのか?という根本的な部分についてお話ししてみたいと思います。

アセスメント力の差は退院直後に感じる-血液疾患の方の例

訪問看護でアセスメント力の差を身にしみて感じるのは退院直後ではないでしょうか。

先月、血液疾患(特定疾病難病)の利用者様を担当させて頂きました。

退院カンファレンスでは、終末期の状態であることを確認し今後は対症療法として輸血(1回/週)のため外来受診をしながら在宅療養生活に移行する旨、話し合いがもたれ退院となりました。

退院日に訪問し、CVカテーテル、膀胱留置カテーテル、内服薬/輸液ポンプの確認、エアマットの調整などさまざま確認しながらアセスメントシートに従い初回訪問の評価をしたのですが、

予想外の「下肢の浮腫」「水泡音(左下葉)」「右中下葉の気管支肺胞呼吸音の減弱」「右上中葉の打診で濁音」「心拡大」を認めました。

ここまでのアセスメントから導かれるものは?

皆さん、ここまで聞いたら多くの方が「心不全」というキイワードが頭に浮かぶのではないでしょうか?

さらに、心房細動が徐々に悪化、非常に緊急性が高いと判断し翌日にはご家族に「緊急入院」0r「訪問診療医の導入」をご決断して頂きました。

その翌日には、親族の方にお集まり頂き懐かしい顔を前に冗談を交えながら、ゆっくりとした時間を持って頂き、退院4日目早朝に家族に見守られ永眠されました。

アセスメント力の差によって浮かんだ問題点

この一連の経緯の中で、問題だなと思ったのは、退院カンファレンスの中で「心不全」の状態について一切情報がなかったことと看護サマリーにも記載がなかったことです。

つまり、病棟看護師は血液疾患だけを評価し、その他のフィジカルアセスメントがおろそかになっていたのです。

訪問看護師に「何のためにアセスメントを学んで頂くのか?」ひとつの明確な答えが得られた経験でした。

こうした事例を講義の中でも詳細に共有させていただいています。

時間がありましたら、ぜひ、講義に足をお運びください。

関連記事

  1. ご利用者は、あなたが来るのを心待ちにしています|訪問看護エピソード①

  2. 知識を活かそう! 訪問看護師に求められるもの

  3. 看護師がつぶやく、訪問看護への本音

  4. <片麻痺のある状態>に対するケア(コミュニケーション)について②

  5. 管理者に必要な「経営資源」の視点と、「訪問調整」について(2)

  6. 新人管理者の心得・気持ちの切り替え方

無料で認知症状についての相談できます!
Webで簡単入力・所要時間は、5分程度です。

cares-center
cares-center

 

最近の記事

cares-center
cares-center