訪問看護の本棚 患者ひとりひとりと向き合う看護をもっと多くの方へ届けたい『訪問看護師という生き方』

こんにちは、ケアーズセンターです。

本日ご紹介する本は『訪問看護師という生き方』。
タイトルからお分かりのとおり、訪問看護師について詳しく書かれています。
同時に、これからの在宅医療・在宅介護のあり方についても、深く考えさせてくれる本です。

訪問看護師と在宅ケア

「訪問看護師」とは、病院やクリニックに勤務するのではなく、患者さんの自宅や介護施設などに出向いて医療サービスを提供する看護師のことです。

今、この訪問看護師の需要が急激に増えています。

・医療費を抑えるため、政府方針により2025年までに、病院のベッド数は大幅に削減される。
病床が減る一方、高齢化とともに患者数は増え続けており、在宅で療養を続ける患者数が増えている。

・ターミナルケア(終末期医療)を国が推進、自宅での看取りを望む人が増えている。

・難病小児患者のほかに、近年は精神病疾患の患者の在宅訪問看護数が増加傾向。

このような理由で、訪問看護師のニーズはどんどん増えています。

しかし現在、訪問看護師として働く方の数は看護師全体のわずか3.7%(2017年時点)。
訪問看護師を増やすことが国を挙げての急務となっていますが、訪問看護師に興味がある看護師は多くても、一歩を踏み出せない人も多い。

「訪問看護師の具体的な仕事内容は?やりがいは?どんな人が向いているのか?」などが著者の経験を元に分かりやすく紹介されています。

著者の森元氏は、「訪問看護師は看護師本来の仕事を全うできる職種である」という強い思いを胸に、2011年に訪問看護ステーションを開業、現在も業務を充実・拡大させています。

なぜ訪問看護ステーションを開設しようと思ったのか。訪問看護師のやりがいとは。
看護とは、在宅医療とは、介護とは。人の尊厳とはどうあるべきか。
患者と家族のために、なにをなすべきか。

現在の訪問看護ステーション運営の根っこにある、森元氏の深い洞察と信念、同じ目標に向かって働くさまざまな職種の人たちへのあたたかいまなざしがあふれています。

看護師から訪問看護師へ、そして経営者へ。
看護師としての目線・経営者としての目線

森元氏は自ら訪問看護師として働き、現場を身をもって知っているだけに、患者さんへのケアについてはつねに「看護師の目線」で語っておられます。「患者さん本位の医療を」が目標です。

一方で、訪問看護ステーションを運営するにあたり、さまざまな矛盾につきあたります。そのひとつが「医療従事者は聖職である。ゆえに報酬を求めるのは品がないことである」という周りの人々(時には同じ看護師)からの批判。

それに対して森元氏は「提供したサービスへ適切な報酬を得て、それぞれの働きに応じ分配することは当然である。“儲ける”ことは品の無いことなどではない。お金を回してステーションの滞りない運営をすることが患者さんの役にも立つ。」と、経営者の目線で、顧客(患者とその家族)、また従業員のことを考えて示しています。

今後訪問看護ステーションを開設しようとする方へ力強い指標・支援となる言葉です。

訪問するご家庭の数だけドラマがある

実際に森元氏の訪問看護ステーションで働く看護師、作業療法士、森元氏の背中を追って訪問看護ステーションを後に開業した方などさまざまな職種の、現場の方の体験談も収録されています。

それぞれが出会う患者さんも、患者さんを見守る家族の方々も百人百様。
つらいことや大変なこともあるけれど、皆、患者さんとご家族に向き合い経験を積んで「この仕事を選んでよかった」という思いを吐露しています。

訪問看護師をめざす方はもちろん、現在在宅で介護をされている方、また人生の終末期のあり方を考えたい方、在宅介護について知りたい方など、多くの方に読んでいただきたい本です。

【書籍データ】

森元 陽子 著『訪問看護師という生き方
(幻冬舎 2018年)

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