<片麻痺のある状態>に対するケア(コミュニケーション)について①

<片麻痺のある状態>に対するケア(コミュニケーション)について①


こんにちは。看護師の渡邉です。

先日、要介護利用者さまの気持ちを知るために、「右半身に片麻痺※がある状態での歩行」の状態を再現し、弊社の社員に体験をしてもらいました。

(※いわゆる半身不随。身体の左右いずれかの側に運動麻痺のある状態。大脳皮質から頸髄までの障害で生ずる。脳出血や脳梗塞の症状としてみられることが多い。出典:三省堂大辞林 第三版)

コスギ君チャレンジ!(2) 「片麻痺のある状態で歩行してみる」

そこで今回は、訪問看護における<片麻痺のある状態の方>に対するケアについてお話したいと思います。

ケアとは言っても、身体的なケアではなく「コミュニケーション」についてです。
事例形式にしてみました。一つの例として一緒に考えていただけたら嬉しいです。

事例A~脳梗塞後遺症で入院リハビリ後に在宅へ退院してきた方~

「認知症消失広場」でのコスギ君チャレンジ!(2)のように予期せぬことが起こったとき、どんな思いで、どんな言葉かけ(コミュニケーション)をしたら良いでしょう?


慢性期の方ではなく、発症後麻痺になり自宅に退院してきたご利用者さまへ訪問看護の契約に行くことになりました。ご利用者さまは、入院中に自宅に帰り2階にも上がれるようになりたいと一生懸命リハビリを実施し、杖歩行ができるようになっています。

さあ~
退院してきたばかりのご利用者さま
タクシーを降り一息・・・
家に入るには階段
玄関に入っても上がり框が・・・
まだ手すりの工事は途中

本来は、2階に寝室があったのですが、今回の入院をきっかけとして1階に介護ベッドを設置しました。
和室6畳の真ん中にベッドは配置されています。テレビやタンス、2階寝室からの荷物が畳の上にも所々に置かれています。家屋は昭和に建てられた戸建て、段差や敷居があります。

よくある自宅の風景、数ヶ月前まで過ごした家は障害物だらけです。

訪問看護の契約に…ご利用者様の状態を確認する

ベッドに端座位で過ごすご利用者さま。
一通り契約をすませ、バイタル測定を実施しました。
次は、麻痺の状態と移動動作の確認をしようとしています。

トイレまでの動作確認をしたいと思ったあなた・・・

看護師:「お手洗いまでは、どのようにして移動しているのか拝見させていただいてもよろしいでしょうか?」

利用者さま:「いいですよ、行きましょう。見てもらってもいいですか?」

看護師:「お願いします。」

利用者さま:「…時間かかるんですよ。一生懸命に病院でリハビリをしてきましたが、思ったように動けなくてね…」(少し困った表情を見せています)。「掛け声をかけて立ち上がるんですよ~。よいしょ!!!」

ベッドに端座位の同一姿勢でいた利用者さまは、“よいしょ!!!”と掛け声をかけますが、思うように腰があがりません。
・・・反動をつけて立ち上がったものの姿勢が不安定になりよろけそうになります。

ここからが今回の本題!!

このようなADLの状態の利用者さまへ何とお声をかけますか?

①「あぶない!」とまず転倒リスクを考えて言う
②「大丈夫ですか?」と尋ねてみる
③「立ち上がるときは○○したほうが良いですよ」と掴まる場所や立ち方・移動動作の指導をする
④「毎回同じようになりますか?」と立ち上がる際毎回同じようになるのか、他の行動の時の様子はどうなのか確認をする
⑤「お手伝いします!」と支えに行く
⑥「大変ですね、がんばりましょう」と優しく声をかけ見守る姿勢で待つ
⑦「どの姿勢(移動動作)の時に、どこがつらいですか?」と身体部分の感覚や状況によって変化するのか確認する
⑧「・・・・」と顔をむけるが見守る視線で言葉は発しない、利用者さまの次の行動と言動を待つ
⑨「毎日リハビリをして転ばないようにしましょう。転んで骨折してしまったら困りますね」とリハビリに意欲を向けてもらうために、転倒のリスク(骨折してしまう可能性も含み)があることも加える
⑩「トイレまで大変そうなので、尿器やポータブルトイレも考えてみますか?」と急にトイレに行きたくなったときや夜間帯のことも考えて伺ってみる

などなど。
年齢や理解度、疾患に対する意識、麻痺に対する受容状況、介護者の有無などによって、まだまだ沢山の声かけの仕方があると思いますが10通り出してみました。

次回は、一つ一つの声かけのコミュニケーションがなす意味を考えてみたいいと思います。

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