<片麻痺のある状態>に対するケア(コミュニケーション)について②

<片麻痺のある状態>に対するケア(コミュニケーション)について②


こんにちは。看護師の渡邉です。

前回は、事例として脳梗塞後遺症で入院リハビリ後に在宅へ退院してきた方の居宅への訪問時の状況掌握から、声かけ(コミュニケーション)を10通り上げました。

今日は、そのうちの5つの声かけが意味することを一緒に紐解きたいと思います。

前回のお話はこちらです。
-「片麻痺のある状態で歩行してみる」はこちらをご覧ください。
*「認知症消失広場」https://ninchisho-kaiketsu.com/

立体的に判断することが大切

①転倒リスクを考えて「あぶない!」と言う、について

その場の状況のままに発言をしてしまうことで、周囲への注意を図ることのメリットもありますが、利用者さまがびっくりしてしまい余計に不安定になるというデメリットもあると思います。

②「大丈夫ですか?」と尋ねてみる、について

良く使う尋ね方のひとつだと思います。間違いではありません。
この「大丈夫ですか?」の意味のとらえ方が人それぞれあるということを、良く理解してからのほうが良いと思うのです。
実際、退院してきたばかりで麻痺になった状態を受容できていないご利用者さまの場合、特に注意したほうがいい一言かもしれません。

例えばこんな感じ…
「大丈夫なわけないよ。こんな体になってしまったのに…」と言葉には出さなくても思っているとしたら。また、
「大丈夫じゃないから、訪問看護お願いしてるんだ!」
「大丈夫ではないけど、大丈夫です!」と声に出せずに胸に思うご利用者さまもいらっしゃるでしょう。

何がどう大丈夫かを尋ねたいのであれば、言葉が足りないということが分かると思います。

③「立ち上がるときは○○したほうが良いですよ」と掴まる場所や立ち方・移動動作の指導をする、について

訪問看護の介入時は、看護だけではなくリハビリの提供が必要なときもあります。
転倒防止のために、注意や指導的言動になってしまう節があるかもしれません。訪問看護は、在宅での看護なので、病院のように看護ケア=教育・指導といった看護職員主導にならないように注意が必要です。
今回の場合、設定は契約時としてお話をしています。お互い初対面です。

看護職員とはいえ、在宅における看護職員の役割としてはご利用者さまの意思・意向の確認をし、同意のうえ提供することが大前提となってきます。
ご利用者さまも麻痺での自宅生活に対し困惑している点や悩み事、またご自身でも色々と計画をたてているかもしれません。
看護師目線の言動にならないように気を付けたいものですね。

訪問の経過の中で、どのように移動することが良いかを検討している場面であれば、この声かけになるのでしょうね。

④「毎回同じようになりますか?」と毎回同じようになるのか確認をする、について

状況把握、身体的・精神的、時間帯など色々な情報収集となる声かけになりますね。

契約時から同一端座位ですごしていたからなのか?
何分の同一体位であれば問題ないのか?
何分以上になると不安定になるのか?
今だけなのか?
“今”とは午前中のことか午後のことか? または空腹時か食後なのか?
起床時なのか眠前や夜間帯に起きるのか? それとも、日によってことなるのか?

次の訪問時の計画的観察項目となりうる情報ですね。

⑤「お手伝いします!」と支えに行く、について

利用者さまは手伝って欲しいのでしょうか?

危ないので手伝ってあげたい気持ちは看護師なら思うもの。
ちょっと待った、です。

訪問看護師が居る時は手を貸すことができますが、居ないときはどうしましょう?
病院などと違い、24時間看護師が居るわけではなく、またナースコールのように、すぐに行くことが出来ない環境にあるという認識も必要だと思います。
独りで訪問していて何かしてあげたい、その気持ちは大切だと思いますし必要だとも思います。
24時間365日生活する自宅の環境であるということを、訪問看護師は意識した言動と行動が必要になると思います。

声かけにも色々あり、また、相手のことを思っているからこその言葉でも、置かれた環境や相手の状況など多角的で立体的な判断が大切になっていきます。
常に、いつも、満点は難しくても、考えてその答えを活かしていくことがケアの質を上げることに繋がります。次回は、残りの5点について一緒に考えましょう。

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