<片麻痺のある状態>に対するケア(コミュニケーション)について③

<片麻痺のある状態>に対するケア(コミュニケーション)について③

こんにちは。看護師の渡邉です。

前々回は、事例として脳梗塞後遺症で入院リハビリ後に在宅へ退院してきた方の居宅への訪問時の状況掌握から、声かけ(コミュニケーション)を10通り上げ、前回、そのうちの5つのケースについて考えてみました。

今日は、残るところ5つを一緒に見てみましょう。

前回のお話⇒<片麻痺のある状態>に対するケア(コミュニケーション)について①
前々回のお話⇒<片麻痺のある状態>に対するケア(コミュニケーション)について②
認知症消失広場ブログ「片麻痺のある状態で歩行してみる」

⑥「大変ですね、がんばりましょう」と優しく声をかけ見守る姿勢で待つ、について

“大変ですね”

ご利用者さまの心情を考えた言動になりますが、ご利用者さまによっては大変なのは見ればわかるだろ?! と思われる方もいらっしゃるのも事実。

声の口調や強調により、ご利用者さまに対する受け止め方が変わりますね。

“がんばりましょう”“これから一緒に考えながら過ごしていきましょう”という思いも含まれると思いますし、もっと頑張って!というリハビリ強化視点での発言ともとれますね。

こんなに頑張っているのに…と麻痺の状態とこれからの生活に対し受容できていない場合などは気を付けたいです。

⑦「どの姿勢(移動動作)の時に、どこがつらいですか?」と身体部分の感覚や状況によって変化するのか確認をする、について

これは、現状を把握するために。

契約時の身体状況確認と情報収集として必要になります。杖や捕まる場所、他手すりなどの福祉用具を検討したり、今後のリハビリプログラムに必要な情報になってきます。

⑧「・・・・」と顔をむけるが見守る視線で言葉は発しない、利用者さまの次の行動と言動を待つ、について

利用者さまのペースを崩さずに慌てず、しかし転倒のリスクも考え自分の座る位置を変えたり、移動したりして見守ることも必要ですね。ただ無言でいることも大切な場合もあるのですが、“ただ見てるだけ?”と捉えられてしまうこともありますので、これも注意が必要です。

ご利用者さまはあまり気にしていなくても、ご家族などから看護師が来ているのに何もしてくれなかった…なんて思われていたことを後から知るということは避けたいですね。
そのためには、看護職員の表情や視線、態度が重要になってきます。

記録に視線を下にしたままだったり、他のことに注意が向いてしまっていては困りものです。

⑨「毎日リハビリをして転ばないようにしましょう。転んで骨折してしまったら困りますね」とリハビリに意欲を向けてもらうために、転倒のリスク(骨折してしまう可能性も含み)があることも加える、について

ご利用者さまが訪問看護の利用目的をリハビリ中心に希望されている場合、疾患理解や麻痺への受容はできていても、注意力が少しかけるな~という方に必要な声かけになってくるかと思います。

消極的なご利用者さまの場合には、転倒して骨折のリスクがあると知り、余計に活動低下してしまったなどというケースに繋がることも。
転倒や骨折が怖いから トイレは部屋で、お風呂は入りたがらないという形です。

リスクがあったとしても、未然に防ぐ方法を一緒に考えたり、昼間と夜間の活動範囲を計画的に決定していくという働きかけも必要なことがありますね。

⑩「トイレまで大変そうなので、尿器やポータブルトイレも考えてみますか?」と急にトイレに行きたくなったときや夜間帯のことも考えて伺ってみる、ついて

転倒のリスクがある!、という問題点の優先順位を高くとらえてしまっており、ご利用者さまのリハビリ意欲の低下につながってしまうケースがあります。

病院で入院しているわけではなく、活動制限を最小限にして、ご利用者さまらしく過ごしていただけるよう考えていきたいものですね。

まとめ

相手の気持ちに立って、わかったつもりでも、思いは違っていることがあるということ。
どのような口調や動作が必要なのか、声をかけるタイミングや視線、うなずきや言葉の反復をするなど
信頼関係の築きは、十人十色 いやいや百人百色になるのかもしれませんね。

医療従事者主体になるのではなく、『地域・在宅での利用者さまの“困った”“不安”“大変”』を一緒に考えられるようになりたいですね。

全3回でお伝えしました。実体験と照らし合わせたり、他のケースなどを想定して考えるきっかけになれば嬉しいです。

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